無くて七癖とは、よく言ったもので、人というのは我知らずに、

なんらかの癖を持っているものである。

 

私が、自分の癖に気付いたのは高校生の時で、

クラスで隣の席に座っていた女の子の何気無い一言が、きっかけだった。

 

その日、クラス担任の教師は、風邪を引いていたのか、

マスクをしていて鼻をグズグズさせていた。

 

1日の終りのホームルームの時だったと思うが、

教師が盛大に鼻をすすったタイミングで、

私は無意識に鼻の下を右手の人差し指でこすっていた。

 

その時、隣の席の女の子が「つられちゃった?」と聞いてきたのである。

 

「?」と不思議がる私に、彼女は

「だってホラ、鼻の下こすってたし・・・」と言ったのである。

 

どうやら、彼女は、その日1日、

私が頻繁に鼻の下をこすっていたのを見ていて、

少なからず気になっていたようである。

 

そんな彼女の一言がきっかけで、

私には鼻の下をこする癖がある事が分かった。

 

それ以来、それまで無意識だった癖を意識するようになっていく。

 

自分の癖を意識し始めると、自分がいかに頻繁に、

その行為を繰り返しているかも意識するようになる。

 

意識し過ぎて自分の行動に懸念を感じるようにもなってきて、

なんとなく行動がギクシャクしてしまったりする。

 

私は、どういう時に鼻の下をこすっているのか?

 

一番多いのは、風邪気味だったりして鼻がグズグズしている時だ。

 

別に鼻が垂れている訳ではないけれど、

ズズッと鼻水をすする行為と鼻の下をこする行為は、

やはりワンセットでやってしまっている。

 

次に多いのは、人と話していて間が持たなくなったり、

気まずくなったりした時だ。

 

また、同じくらいで、話が盛り上がった時も鼻の下をこすっている。

 

もともと対人コミュニケーションに若干の苦手意識があるので、

人と話す時は常にドキドキしてしまっている。

 

なので、その緊張感が無意識に鼻の下をこすらせる行為を

誘発しているのではないかと自己分析している。

 

どんな癖であっても、大抵の場合は、間が持たないとか、

手持ち無沙汰だとか、気持ちがイライラして落ち着かないとか、

そういう状況を埋める為に身体が無意識に動いてしまっているのだろうと思う。

 

鼻の下をこする行為も同様だろう。

 

自分が、こういう癖を持っているのだから、

相手の癖にも寛容でいようと思うのである。