「あなたは、顔をクシュクシュする癖がある」と

母に言われたのが10代の頃。

 

どうも人差し指で、鼻の下から輪を描くように、

こする癖があるようでした。

 

鼻をこする044

イラスト by 吉山みかん

 

ガンヴォルト爪(そう)の

パンテーラのイラストコンペ

受賞作品



丁度、猫が顔を洗う時の仕草に似ている、という事です。

 

その時は、「へぇ~っ」と思っただけですが、

気が付けば、鼻の下から、クシュクシュ。

 

母は珍しく行儀が悪いと怒らなかったし、

猫の仕草と思えば、なんだか可愛くも思えるので、

「まあ、いっか!」くらいに思っていました。

 

ところが、10代後半になって、

メイクをする機会があると、話は別です。

 

ふと手が顔に伸びると、

いけない、いけない、と手を引っ込めるのですが、

普段、自由奔放にやっている癖を抑えるというのは、

すごーくストレスがかかるんです。

 

どうしても痒い時などは、

ティッシュで軽く鼻の下を押さえる事でしのぎますが、

一日過ぎる頃には緊張で、ぐったりしてしまいます。

 

それで、癖を直そうとしたかというと、

それは逆で、メイクを諦めてしまったのです。

 

するとしても簡単な下地とか、日焼け止めくらいのものです。

 

鏡を見ながら、もうちょっとしっかりメイクしようかな?

とは思うのですが、人差し指で猫のように

鼻の下を思いっ切りこする快感には勝てないのでした。